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2026年09月21日
高齢者の服薬管理|飲み忘れを防ぐ6つの工夫と薬剤師の訪問という選択肢
「薬が余っている。ちゃんと飲めていないのではないか」
「病院ごとに薬が出ていて、全部で何種類あるのか分からない」
「飲んだことを忘れて、二度飲んでしまった」
高齢のご家族の服薬管理は、離れて暮らしていても、同居していても難しいものです。薬の数が増えるほど管理は複雑になり、飲み忘れや飲み間違いのリスクが上がります。
しかも、薬が多いこと自体が体に負担になっている可能性もあります。
この記事では、服薬管理がうまくいかない原因と、家族の手間を増やさずに実行できる具体的な工夫、そして専門職に任せられる部分を解説します。
先にお伝えしたいこと
薬の種類や量をご家族の判断で減らしたり、やめたりしないでください。特に血圧の薬、血液をさらさらにする薬、糖尿病の薬などは、急にやめると命に関わることがあります。減らす相談は、必ず医師・薬剤師へ。この記事でご紹介するのは、あくまで「医師に相談するための整理の仕方」です。
飲み忘れは「本人の意欲」の問題ではありません
「何度言っても飲んでくれない」とご家族が悩まれるケースは多いのですが、原因は意欲ではなく仕組みにあることがほとんどです。
原因1:薬の種類が多すぎる
複数の医療機関を受診していると、それぞれで薬が処方されます。内科・整形外科・眼科・皮膚科と通っていれば、合計で10種類を超えることも珍しくありません。
薬の種類が増えるほど、副作用やふらつき・転倒が起こりやすくなることが知られています。厚生労働省も、高齢者の薬の使い方について見直しを促す指針を出しています。
原因2:飲むタイミングがバラバラ
「朝食後」「昼食後」「夕食後」「就寝前」「週に1回」「食間」——これらが混在すると、管理する側も何をいつ飲ませるのか分からなくなります。
原因3:飲んだかどうかが分からない
飲んだ記憶があいまいになると、飲み忘れよりも危険な「二重に飲む」ことが起こります。認知症のある方では特に注意が必要です。
原因4:飲みにくい
錠剤が大きい、口の中に張りつく、飲み込む力が落ちている——物理的に飲めていないケースです。この場合、ご本人が「飲みたくない」と言うこともありますが、実際には飲めないのです。
嚥下の力が落ちているサインについては高齢者のむせこみ・誤嚥を防ぐ姿勢づくり|食事介助で見直す5つのポイントもあわせてご覧ください。
家族の手間を増やさずにできる6つの工夫

1. かかりつけ薬局を1か所にまとめる
最も効果が大きく、費用もかからない方法です。薬局を1か所にまとめると、薬剤師が飲み合わせや重複をまとめてチェックできます。
「A病院の薬とB病院の薬で、同じ効き目のものが重複している」といった問題は、薬局が分かれていると誰も気づけません。
2. 一包化してもらう
一包化とは、朝・昼・夕など飲むタイミングごとに、複数の薬を1つの袋にまとめてもらうことです。袋には日付や「朝食後」と印字してもらえます。
シートから1錠ずつ取り出す作業がなくなるため、手の力が弱い方や、目が見えにくい方の負担が大きく減ります。
医師の指示があれば健康保険が使えます。まずは薬剤師に「一包化はできますか」と聞いてみてください。
3. お薬カレンダーで見える化する
壁掛けの服薬カレンダーに1週間分をセットします。ポケットが空いているかどうかで、飲んだかが一目で分かります。
離れて暮らすご家族でも、訪問時やビデオ通話で確認できます。
4. 飲む時間を生活の習慣に結びつける
「朝食後」より「歯を磨いたら飲む」「テレビのニュースが始まったら飲む」のほうが定着します。すでにある習慣に紐づけるのがコツです。
5. お薬手帳を1冊にまとめる
病院ごとに手帳を分けてしまう方が多いのですが、1冊にまとめないと意味がありません。すべての医療機関・薬局で同じ1冊を出してください。
6. 薬の整理を医師に相談する
次の受診時に、今飲んでいる薬をすべて持参して「多くて管理が難しい」と伝えてください。回数をそろえる、同じ効き目のものを整理するなど、医師の判断で減らせることがあります。
薬剤師に自宅へ来てもらう方法があります
ご家族だけで抱える必要はありません。薬剤師が自宅を訪問して、服薬管理を行う仕組みがあります。
介護保険の居宅療養管理指導、または医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導と呼ばれるものです。
【薬剤師の訪問でできること】
- 薬を届け、カレンダーやケースにセットしてくれます。
- 飲み残しを確認し、実際に飲めているかを把握します。
- 飲み合わせや副作用をチェックし、医師に薬の見直しを提案します。
- 飲みにくさに応じて、粉薬やゼリー状の薬への変更を相談できます。
この居宅療養管理指導は、介護保険の区分支給限度額の枠に含まれません。つまりデイサービスや訪問介護の回数を減らさずに、追加できます。
利用したい場合は、ケアマネジャーか、かかりつけ薬局に相談してください。限度額そのものについては【介護保険の限度額が足りない】要介護度別の上限一覧とオーバー時の対処法で解説しています。
認知症のある方の服薬管理
拒否や、飲んだことを忘れてしまう場合の対応です。
飲んだことを忘れて「まだ飲んでいない」と言う
否定せずに、カレンダーの空いたポケットを一緒に見るのが有効です。言葉で説得するより、目に見える証拠のほうが受け入れられやすくなります。
家族が薬を預かり、1回分ずつ渡す形にするのが最も確実です。
薬を隠す・捨てる
「毒を盛られている」といった被害的な受け止めが背景にあることがあります。責めずに、まず主治医に伝えてください。薬の種類や飲む回数を変えることで、落ち着く場合があります。
どうしても飲めないとき
貼り薬(パッチ剤)に変更できる薬があります。認知症の薬などが該当します。主治医に「飲み薬以外の方法はありますか」と聞いてみてください。
訪問マッサージが「気づく目」になります
薬の管理そのものは、私たち施術者が行うことではありません。しかし週に1〜2回、国家資格を持つ者がご自宅に上がることには、別の意味があります。
💡 定期的な訪問だからこそ気づけること
- 「先週より足元がふらついている」——薬の影響が疑われる変化に気づけます。
- テーブルに残った薬の袋——飲み残しが目に入ることがあります。
- 「最近よく眠れていない」というご本人の言葉——ご家族には言わないことを話される方もいます。
気づいたことは、ご家族とケアマネジャー様へ速やかに共有いたします。離れて暮らすご家族にとって、定期的に自宅へ入る専門職がいること自体が安心につながります。
在宅での見守りについては【在宅介護の限界・ストレス】もう無理と感じた時のサインと4つの相談窓口・負担を減らす方法もご覧ください。
よくあるご質問
Q. 飲み忘れた分は、次にまとめて飲んでいいですか?
いけません。2回分を一度に飲むと、効きすぎて危険です。薬によって対応が異なりますので、「飲み忘れたときはどうするか」を薬剤師に確認しておいてください。
Q. 残った薬は捨てるべきですか?
捨てる前に、次の受診時にすべて持参してください。「これだけ余っている」という事実が、処方を見直すいちばんの材料になります。自己判断で処分すると、その情報が失われます。
Q. 一包化すると、飲む薬を調整できなくなりませんか?
血圧などで量が変わる薬は、その薬だけ一包化から外すことができます。薬剤師に伝えれば対応してもらえます。
Q. サプリメントも伝えるべきですか?
必ず伝えてください。健康食品やサプリメントの中には、薬の効き目に影響するものがあります。お薬手帳に書いておくのが確実です。
Q. 費用はどれくらいかかりますか?
薬剤師の訪問は、介護保険・医療保険の対象です。回数や住まいの状況によって異なるため、薬局に見積もりを聞いてください。
訪問マッサージオリーブの「無料体験・評価」をご利用ください
「薬が増えて、ふらつきや足の重さが気になる」
「離れて暮らしていて、自宅の様子が分からない」
このような方へ、訪問マッサージオリーブでは「無料体験マッサージ」と「お身体の状態を正確に確認する無料評価」を実施しております。
- 国家資格を保持する専門スタッフがご自宅へ訪問し、関節の可動域や筋肉の状態を評価します。
- ご家族・ケアマネジャー様へ、訪問時のご様子を共有いたします。
- 介護保険の限度額を使わないため、今のケアプランを削る必要がありません。
仙台市および周辺地域にお住まいの方を対象に訪問しております。
まとめ
- 飲み忘れの原因は意欲ではなく仕組み。種類の多さ・タイミングのばらつき・飲みにくさを疑う。
- まずはかかりつけ薬局を1か所に、そして一包化とお薬カレンダー。
- 残薬は捨てずに受診時へ持参する。処方を見直すいちばんの材料になります。
- 薬剤師の訪問(居宅療養管理指導)は、介護保険の限度額の枠外。ケアマネジャーか薬局へ相談を。
- 薬を減らす判断はご家族がしない。必ず医師・薬剤師と相談してください。
※お薬に関する個別のご判断は、主治医・かかりつけ薬剤師にご相談ください。
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