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2026年09月20日
高額介護サービス費とは|上限額の一覧と申請の流れ・対象にならない費用
「毎月の介護費用が家計を圧迫している」
「デイサービスを増やしたいが、これ以上は払えない」
「上限があると聞いたけれど、うちは対象なのか分からない」
介護保険のサービスには、1か月の自己負担額に上限が決められています。上限を超えて支払った分は、申請すれば払い戻しを受けられます。これが高額介護サービス費です。
ただし、自動的には戻ってきません。また、この制度の対象にならない費用も多く、そこを誤解したまま「上限があるから大丈夫」と考えてしまうケースが少なくありません。
この記事では、上限額・対象になる費用とならない費用・申請の流れを整理して解説します。
高額介護サービス費とは「払いすぎた分が戻る制度」です
1か月に支払った介護サービスの自己負担額(1割・2割・3割分)を合計し、所得に応じた上限額を超えていれば、超えた分が払い戻されます。
【制度の要点】
- 判定は1か月ごと:月単位で計算します。年間の合計ではありません。
- 判定は世帯単位:同じ世帯にサービスを使っている方が2人いれば、合算して判定します。
- 申請が必要:該当しても、申請しなければ払い戻されません。
- 時効は2年:サービスを利用した月の翌月1日から2年を過ぎると、受け取れなくなります。
世帯単位で合算できる点は見落とされがちです。ご夫婦で介護サービスを使っている場合、1人ずつでは上限に届かなくても、2人分を合わせると超えていることがあります。
上限額は所得で5つの区分に分かれます
| 区分 | 1か月の上限額 |
|---|---|
| 課税所得690万円以上の方がいる世帯 | 140,100円(世帯) |
| 課税所得380万円〜690万円未満の方がいる世帯 | 93,000円(世帯) |
| 課税所得380万円未満/市町村民税課税世帯 | 44,400円(世帯) |
| 世帯全員が市町村民税非課税 | 24,600円(世帯) |
| 非課税世帯のうち年金収入等が特に少ない方/生活保護を受けている方 | 24,600円(世帯) 15,000円(個人) |
「課税所得」は年収ではありません。収入から各種控除を引いた後の金額です。ご自身がどの区分かは、市区町村の介護保険担当窓口で確認するのが確実です。
区分を分ける金額は改定されることがあります
特に、非課税世帯の中で上限が下がる区分に入るかどうかの境目となる金額は、これまでにも見直されています。金額は変わる前提でご覧いただき、最新の基準はお住まいの市区町村にご確認ください。
【重要】この制度の対象にならない費用があります
ここが最も誤解されやすい点です。介護に関わる支払いのすべてが合算されるわけではありません。
合算されない主な費用
- 福祉用具の購入費(入浴用のいす、ポータブルトイレなど)
- 住宅改修費(手すりの設置、段差の解消など)
- 施設やショートステイの食費・居住費・日常生活費
- 限度額を超えて全額自己負担になった分
- 介護保険を使わない自費サービス
- 医療保険のサービス(通院、訪問看護、訪問マッサージなど)
特に注意していただきたいのが、4つ目の「限度額を超えて全額自己負担になった分」です。
要介護度ごとに決められた区分支給限度額を超えてサービスを使うと、超えた分は10割負担になります。この10割負担分は、高額介護サービス費では1円も戻りません。
つまり「上限があるから、限度額を超えて使っても大丈夫」という考え方は成り立ちません。限度額そのものについては【介護保険の限度額が足りない】要介護度別の上限一覧とオーバー時の対処法で詳しく解説しています。
申請は最初の1回だけで済むことが多いです

多くの場合、市区町村から申請書が届きます
市区町村は介護保険の給付記録を持っているため、該当する方には申請書が郵送されるのが一般的です。届いた申請書に振込先の口座を記入して提出します。
仙台市にお住まいの場合、窓口はお住まいの区の区役所(青葉区・宮城野区・若林区・太白区・泉区)の介護保険担当になります。
2回目以降は自動で振り込まれることが多いです
一度申請して口座を登録すると、以降は該当するたびに自動で同じ口座へ振り込まれる運用をしている市区町村がほとんどです。毎月申請する必要はありません。
払い戻しまでには、サービスを利用した月から3か月程度かかります。いったんは全額を支払う必要があるため、当座の資金は必要になります。
申請書が届かないときは
引っ越しの直後や、世帯の状況が変わった直後は、通知が行き違うことがあります。心当たりがあれば、窓口に問い合わせてください。時効は2年ですので、過去にさかのぼって請求できる場合があります。
訪問マッサージは対象外。ただし限度額も使いません
訪問マッサージは医療保険(健康保険)のサービスのため、高額介護サービス費の合算対象にはなりません。
ただし、これはデメリットではなく、むしろ逆です。
【介護保険と医療保険は、財布が別です】
- 区分支給限度額を消費しません:デイサービスや訪問介護の回数を減らさずに、追加できます。
- 10割負担が発生しません:限度額の枠とは無関係のため、超過による全額自己負担になりません。
- 医療保険側には高額療養費制度があります:医療費の自己負担にも、別途ひと月の上限が設けられています。
「高額介護サービス費の上限に毎月届いてしまう」という方ほど、介護保険の枠を使い切っている状態です。そこにさらに介護保険サービスを足しても、10割負担になるだけで払い戻しもありません。
このようなとき、枠の外にある医療保険のサービスを組み合わせるのが現実的な選択肢になります。
💡 訪問マッサージの費用について
- 自己負担は1回300円〜500円程度:医療保険の負担割合が適用されます。
- 介護保険の限度額を消費しません:ケアプランを削る必要がありません。
- 各種の医療費助成が使える場合があります:障害者医療費助成などをお持ちの方は、さらに軽減されることがあります。
※詳しい費用は【訪問マッサージの料金】いくらかかる?費用の目安と自己負担額の決まり方をご覧ください。助成制度については【障害者手帳をお持ちの方へ】訪問マッサージは医療保険・重度障害者医療費助成が使える?適用条件を解説で解説しています。
よくあるご質問
Q. 施設に入っています。食費や部屋代も戻りますか?
食費・居住費は対象外です。ただし、所得の低い方には特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)という別の制度があります。こちらは申請して認定を受けると、食費と居住費が軽減されます。窓口で「負担限度額認定」について確認してください。
Q. 手すりを付けた費用は合算されますか?
されません。住宅改修費は対象外です。ただし住宅改修には、別途上限20万円までの9割(所得により8割・7割)が支給される仕組みがあります。
Q. 夫婦それぞれが介護サービスを使っています。
合算できます。世帯単位で判定するため、お2人分を合計した額で上限を超えていれば払い戻しの対象です。
Q. 世帯を分ければ上限が下がりますか?
世帯分離によって区分が変わることはありますが、国民健康保険料や他の制度にも影響します。介護保険だけを見て判断すると、かえって負担が増えることがあります。必ず窓口で全体への影響を確認してからご判断ください。
Q. 福祉用具はレンタルと購入で違いますか?
違います。レンタル料は合算対象ですが、購入費は対象外です。福祉用具の区分については介護保険で借りられる福祉用具一覧|要介護度別の対象とレンタル・購入の違いをご覧ください。
訪問マッサージオリーブの「無料体験・評価」をご利用ください
「毎月の介護費用が上限に届いていて、これ以上サービスを増やせない」
「リハビリを続けたいが、限度額がいっぱいで諦めている」
このような方へ、訪問マッサージオリーブでは「無料体験マッサージ」と「お身体の状態を正確に確認する無料評価」を実施しております。
- 国家資格を保持する専門スタッフがご自宅へ訪問し、関節の可動域を評価します。
- 保険証を拝見し、1回あたりの具体的な自己負担額をお伝えします。
- 医師の同意書取得などの手続きも親身にサポートいたします。
ケアマネジャー様とも連携し、今のケアプランを削らずに組み込む方法をご提案します。仙台市および周辺地域にお住まいの方を対象に訪問しております。
まとめ
- 高額介護サービス費は、1か月の自己負担が上限を超えた分が戻る制度。判定は月単位・世帯単位。
- 上限額は所得で5区分。一般的な課税世帯は44,400円、非課税世帯は24,600円。
- 申請が必要。初回のみで、以降は自動振込が一般的。時効は2年。
- 福祉用具の購入費・住宅改修費・食費・居住費・限度額超過の10割負担分は対象外。
- 限度額を使い切っている方は、枠外にある医療保険のサービスを検討する価値があります。
※制度の詳細や最新の上限額は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口にご確認ください。