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2026年09月25日

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介護食・嚥下食の選び方|食事形態の段階と刻み食が危ない理由

「普通のご飯だとむせるので、全部細かく刻んで出している」
「市販の介護食を買ってみたが、種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない」
「とろみをつけたら、お茶をほとんど飲まなくなった」

かむ力や飲み込む力が落ちてきたとき、食事の形を変えるのは自然な対応です。ただし、良かれと思って選んだ形が、かえって飲み込みにくくしていることがあります。

その代表が「刻み食」です。

この記事では、食事形態の段階と選び方、刻み食の落とし穴、とろみの注意点、そして市販品の表示の見方を解説します。

はじめにお読みください

どの形態が合うかは、飲み込みの状態を評価したうえで決めるものです。むせが続く、発熱を繰り返す、体重が減っているといった場合は、医師・歯科医師・言語聴覚士(ST)にご相談ください。この記事は、相談する前に知っておきたい基本の整理です。

まず確認したい「食事形態を見直すサイン」

次のような様子が増えてきたら、今の食事が合わなくなっている可能性があります。

食事形態を見直すサインのチェックリスト。水やお茶でむせる、食後に声がガラガラする、食事に30分以上かかる、口の中に食べ物が残る、かたい物を避けるようになった、体重が減ってきた
当てはまるものが増えてきたら、食事形態の見直しを

「かめない」と「飲み込めない」は別の問題です

食事の形を考えるうえで、最初に区別したいのがこの2つです。

【どちらの困りごとか】

  • かむのが難しい:歯や入れ歯の不具合、あごの力の低下。やわらかくすれば食べられることが多いです。
  • 飲み込むのが難しい:喉の動きの低下。やわらかさだけでなく「まとまり」と「なめらかさ」が必要です。

かむ力の問題なのに、飲み込みの問題だと思ってミキサー食にしてしまうと、食べる楽しみを必要以上に奪うことになります。反対に、飲み込みの問題なのに、やわらかくするだけで済ませると、むせは減りません。

入れ歯が合っていないだけというケースも少なくありません。訪問歯科を利用すれば、自宅で入れ歯の調整や、飲み込みの評価を受けられる場合があります。

食事形態の主な段階

呼び方は施設や病院によって違いますが、おおむね次のように段階が分かれます。

形態 状態 向いている方
軟菜食 普通の料理を、やわらかく煮る・蒸す かむ力がやや落ちた方
ソフト食 舌でつぶせるやわらかさで、形はある かむ力が弱く、飲み込みにも不安がある方
ミキサー食・ペースト食 なめらかなポタージュ状 ほとんどかめない方
ゼリー食 ゼリーでまとめ、つるんと飲み込める 飲み込みの力がかなり落ちた方

医療・介護の現場では、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の「嚥下調整食分類」という共通の物差しが使われています。退院時の書類に「コード2-1」などと書かれていたら、この分類のことです。その数字を、ケアマネジャーや配食サービスの事業者にそのまま伝えると話が早く進みます。

【注意】刻み食がかえって危ない理由

「細かくすれば飲み込みやすい」と考えるのは自然ですが、飲み込みに不安がある方にとって、刻み食は向かないことが多いのです。

刻み食で起こりやすいこと

  • 口の中でバラバラになる:かんで唾液と混ぜ、ひとかたまりにする力が弱いと、細かい粒がまとまりません。
  • 粒が喉に散らばる:まとまっていない粒は、喉のくぼみに残ったり、気管に入り込んだりしやすくなります。
  • 見た目で食欲が落ちる:何の料理か分からず、食べる意欲が下がります。

刻み食を続ける場合は、あんかけ・とろみのあるソース・マヨネーズなどで「つなぐ」のが基本です。バラけるのを防ぎ、ひとかたまりで飲み込めるようにします。

ただしむせが目立つ場合は、刻むよりも「やわらかく煮て形を残す」ソフト食のほうが安全なことが多くあります。どちらが合うかは、言語聴覚士などの専門職に確認してください。

とろみは「濃ければ安全」ではありません

むせやすいのは、実は食べ物よりも水やお茶です。さらさらした液体は喉を通る速さが速く、飲み込む反射が間に合わないためです。そこでとろみ剤を使います。

注意したいのは次の2点です。

1. つけすぎると、かえって喉に残る

とろみが濃すぎると、べたついて喉に張りつき、飲み込んだ後に残ったものが気管に入ることがあります。濃さの目安は3段階(薄い・中間・濃い)で示されることが多く、どの濃さが合うかは人によって違います。病院や専門職から指示された濃さを守ってください。

2. 飲む量が減り、脱水になりやすい

とろみをつけた飲み物は「おいしくない」「飲んだ気がしない」と感じる方が多く、1日に飲む量が大きく減りがちです。

  • ゼリー飲料や、水分の多い果物・汁物で補う
  • お茶だけでなく、好みの味の飲み物にとろみをつける
  • 1日にどれだけ飲めたかを、ざっくり記録する

便秘や、ぼんやりした様子が増えたときは、水分不足を疑ってください。

市販の介護食は「表示」で選べます

スーパーやドラッグストアで売られている介護食には、かたさの目安が表示されています。パッケージのマークを見れば、迷わずに選べます。

【主な2つの表示】

  • ユニバーサルデザインフード:「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」の4区分で表示されています。言葉で書かれているので分かりやすい表示です。
  • スマイルケア食:農林水産省の表示で、青(栄養補給が必要な方)・黄(かむことに問題がある方)・赤(飲み込むことに問題がある方)の色で分かれています。

市販品は、毎食すべてを手作りする負担を減らす手段です。1日1食だけ、主菜だけ、と部分的に使うだけでも、ご家族の負担はかなり軽くなります。

食べる姿勢と、体の柔らかさも関係します

食事の形を整えても、姿勢が崩れていると飲み込みにくさは残ります。顎が上がった姿勢は、食べ物が気管に入りやすくなるためです。

姿勢の整え方は高齢者のむせこみ・誤嚥を防ぐ姿勢づくり|食事介助で見直す5つのポイントで詳しく解説しています。

また、薬の飲み込みにくさについては、高齢者の服薬管理|飲み忘れを防ぐ6つの工夫と薬剤師の訪問という選択肢で、粉薬やゼリー状の薬に変える相談の仕方をご紹介しています。

💡 訪問マッサージがお手伝いできること

  • 首や肩まわりのこわばりを和らげる:首が固まって顎が上がったままの方は、顎を引いた姿勢がとりにくくなります。
  • 座った姿勢を保つための関節の動きを維持する:股関節や背中が固いと、椅子に深く座れず、体が崩れやすくなります。
  • 日々の様子の変化をお伝えする:むせや食欲の変化に気づいたときは、ご家族・ケアマネジャー様へ共有します。

※飲み込みの訓練そのものは言語聴覚士などの専門職が行うものです。訪問マッサージは、食べる姿勢をとりやすい体の状態を保つ役割です。

よくあるご質問

Q. 一度ミキサー食にしたら、もう戻れませんか?

戻れることもあります。体調を崩して一時的に落ちていた方や、入れ歯を調整した方などです。定期的に評価を受けて、形態を見直してもらってください。

Q. 家族と同じものを食べさせたいのですが。

家族の料理をとり分けて、やわらかく煮直す・つないでまとめる方法が現実的です。同じ料理であることは、ご本人の食べる意欲にもつながります。

Q. 介護保険で食事の用意を頼めますか?

訪問介護(ホームヘルパー)の生活援助で、ご本人の食事の調理を頼むことができます。また、介護保険とは別に、自治体や民間の配食サービスで、やわらかい食事を届けてもらえるものもあります。ケアマネジャーにご相談ください。

Q. 飲み込みの評価はどこで受けられますか?

かかりつけ医に相談するほか、訪問歯科で自宅での評価を受けられる場合があります。入院中であれば、言語聴覚士による評価を依頼できます。

訪問マッサージオリーブの「無料体験・評価」をご利用ください

「首や背中が固く、食事のときに姿勢が崩れてしまう」
「座っていられる時間が短くなり、食事が進まない」

このような方へ、訪問マッサージオリーブでは「無料体験マッサージ」と「お身体の状態を正確に確認する無料評価」を実施しております。

  • 国家資格を保持する専門スタッフがご自宅へ訪問し、関節の可動域や筋肉のこわばりを評価します。
  • 食事の姿勢で気になる点があれば、その場でご家族にお伝えします。
  • 医師の同意書取得などの手続きも親身にサポートいたします。

仙台市および周辺地域にお住まいの方を対象に訪問しております。医療保険が使える条件は【訪問マッサージの医療保険適用条件】対象となる症状と同意書の取得方法をご覧ください。

まとめ

  • まず「かめない」のか「飲み込めない」のかを区別する。入れ歯の不具合だけのこともあります。
  • 食事形態は軟菜食→ソフト食→ミキサー食→ゼリー食と段階がある。
  • 刻み食はバラけて誤嚥しやすい。あんかけなどで「つなぐ」か、ソフト食を検討。
  • とろみは濃すぎても危ない。指示された濃さを守り、水分不足に注意。
  • 市販品はユニバーサルデザインフードやスマイルケア食の表示で選べる。

※飲み込みの状態や食事形態については、医師・歯科医師・言語聴覚士にご相談ください。

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