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2026年10月03日
高齢者の食欲がない|原因の見つけ方と低栄養を防ぐ食事の工夫
「食が細くなり、出したものを半分も食べなくなった」
「痩せてきたが、年だから仕方ないと思っていた」
「好きだったものも、もういらないと言う」
高齢のご家族の食欲が落ちてきたとき、「年のせい」で片付けてしまうのは危険です。
食欲の低下には原因があり、その多くは対応できるものです。そして食べられない状態が続くと、筋肉が落ち、転倒や寝たきりにつながっていきます。
この記事では、食欲が落ちる原因の見つけ方、受診すべきサイン、少しでも食べてもらう工夫を解説します。
まず確かめたい6つのこと
原因を探すとき、この順番で見ていくと見つかりやすくなります。

1. 口の中はどうか
いちばん見落とされる原因です。
- 入れ歯が合っていない。痩せると歯ぐきが変わり、合わなくなります。
- 口の中が乾いている。薬の副作用で唾液が減ることがよくあります。乾いていると、噛んでもまとまらず飲み込めません。
- 口内炎、歯の痛み、舌のあれ。
- 味が分からなくなった。薬の影響や、亜鉛の不足が関係することがあります。
訪問歯科を使えば、自宅で入れ歯の調整を受けられます。「食べない」の原因が入れ歯だけだった、というケースは珍しくありません。
2. 飲み込みにくくなっていないか
むせる、食事に時間がかかる、口の中に食べ物が残る——こうした様子があれば、飲み込む力の低下が考えられます。「食べたくない」ではなく「食べるのがつらい」状態です。
介護食・嚥下食の選び方|食事形態の段階と刻み食が危ない理由と高齢者のむせこみ・誤嚥を防ぐ姿勢づくり|食事介助で見直す5つのポイントをご覧ください。
3. お通じは出ているか
便秘が続くとお腹が張り、食欲はなくなります。数日出ていないだけで、まったく食べられなくなる方もいます。【高齢者の便秘解消】運動不足をプロのマッサージと運動訓練で改善しようもあわせてご覧ください。
4. 薬が増えていないか
薬の副作用で、食欲が落ちることがあります。口の渇き、吐き気、味覚の変化などです。最近薬が変わった・増えたタイミングと重なっていないか確認してください。
高齢者の服薬管理|飲み忘れを防ぐ6つの工夫と薬剤師の訪問という選択肢で、薬を見直す相談の仕方をご紹介しています。
5. 体を動かしているか
動かなければ、お腹はすきません。外出やデイサービスが減った時期と、食欲が落ちた時期が重なっていないでしょうか。
6. 気持ちの落ち込みはないか
一人で食べる食事は、味気ないものです。配偶者を亡くされた後、施設に入られた後などは特に注意してください。うつ状態が食欲低下として現れることもあります。
【重要】受診したほうがよいサイン
早めに医師へご相談ください
- 6か月で2〜3kg以上、体重が減った(もともと痩せている方は、より少ない減少でも要注意)
- 短期間で急に食べられなくなった
- 発熱、痛み、吐き気をともなう
- 食べても体重が減り続ける
- 水分もとれなくなってきた
体重減少は、体の中で起きている変化のサインです。消化器の病気や感染症が隠れていることもあります。「食欲がないだけ」と様子を見続けないでください。
ご自宅に体重計を置き、週に1回、同じ曜日・同じ時間に測る習慣をつくると、変化に早く気づけます。立って測るのが難しい方は、抱えて一緒に乗り、ご家族の体重を引く方法もあります。
低栄養が招くこと
食べられない状態が続くと、体は自分の筋肉を分解してエネルギーにします。
- 筋肉が落ちる → 立ち上がれない、転びやすくなる
- 転倒・骨折 → 入院、そのまま寝たきりに
- 免疫が落ちる → 肺炎などにかかりやすくなる
- 傷が治りにくくなる → 床ずれができやすく、治りにくい
「食べない」と「動けない」は、互いを悪化させます。食べないから動けず、動かないからお腹がすかない。この悪循環に入る前に手を打つことが大切です。
少しでも食べてもらう工夫
1回の量を減らし、回数を増やす
大盛りの一皿は、見ただけで食べる気をなくします。小さめの器に少しずつ盛り、1日3回にこだわらず、5〜6回に分けて出します。おやつの時間も立派な食事です。
「バランス」より、まず「食べること」
栄養バランスを考えて品数を増やすより、好きなものを、食べられるときにが優先です。食べる量が落ちている時期に、嫌いなものを勧めても逆効果になります。
少ない量で栄養がとれるものを選ぶ
卵、豆腐、チーズ、ヨーグルト、肉、魚など、たんぱく質を含むものを少量でも入れます。筋肉を保つために欠かせません。
あえて油を足すのも有効です。マヨネーズ、バター、オリーブオイルを少し加えるだけで、同じ量でもエネルギーが増えます。
栄養補助食品を使う
少量で高カロリーのゼリーやドリンクが、薬局やスーパーで手に入ります。1個で200kcal前後とれるものもあります。
食事の代わりではなく、足りない分を補うものとして使ってください。医師に相談すると、処方されるものもあります。
一緒に食べる、環境を整える
誰かと食べると、食が進みます。ご家族が向かいに座るだけでも違います。テレビを消す、明るい器を使う、彩りを少し足すなど、環境も食欲に影響します。
体を動かす機会をつくる
お腹がすく状態をつくることも立派な対策です。散歩、体操、デイサービスなど、日中に体を動かす時間があるかを見直してください。
管理栄養士に自宅へ来てもらえます
ご家族だけで抱える必要はありません。管理栄養士が自宅を訪問し、食事の相談に乗る仕組みがあります。
介護保険の居宅療養管理指導です。この費用は、介護保険の区分支給限度額には含まれません。デイサービスや訪問介護の回数を減らさずに利用できます。
ケアマネジャーにご相談ください。実際の食事を見てもらいながら、その方に合った具体的な提案を受けられます。
食べる力と、体を動かすこと
💡 訪問マッサージがお手伝いできること
- 体を動かす機会になります:関節の可動域訓練は、寝たきりに近い方でも受けられます。
- 食べる姿勢を保ちやすくします:首や背中のこわばりを和らげ、椅子に深く座れる状態を保ちます。
- 体の変化に気づけます:腕や脚の細り、皮膚の張りの変化は、触れているから分かることがあります。
- お通じの相談も承ります:便秘が食欲を落としている場合があります。
気づいたことは、ご家族・ケアマネジャー様へお伝えします。体重や食事量の変化は、ご家族だけでは気づきにくいものです。
よくあるご質問
Q. 無理にでも食べさせたほうがいいですか?
無理強いはしないでください。食事の時間が苦痛になると、さらに食べなくなります。それよりも、食べられない原因を探すことが先です。
Q. 水分もとれていません。
脱水の危険があります。ぼんやりしている、尿が減ったなどの様子があれば早めに受診してください。高齢者の脱水症状|家族が気づけるサインと無理なく水分をとる工夫をご覧ください。
Q. 甘いものしか食べません。
食べないよりはるかにましです。まずは食べられるものから。そのうえで、ヨーグルトやプリン、アイスクリームなどたんぱく質や脂肪を含む甘いものを選ぶと、栄養も一緒にとれます。
Q. 認知症があり、食べたことを忘れて何度も欲しがります。
逆のパターンですが、これも困りごとです。1回の量を減らして回数を増やす、すぐ食べられる軽いものを用意しておくなどの方法があります。主治医にもご相談ください。
Q. 施設に入っていますが、食べていないようです。
施設の職員に、食事量の記録を見せてもらってください。多くの施設で毎食の摂取量を記録しています。数字で見ると、印象より正確に分かります。
訪問マッサージオリーブの「無料体験・評価」をご利用ください
「食が細くなり、痩せて体力が落ちてきた」
「動く機会がなく、一日中横になっている」
このような方へ、訪問マッサージオリーブでは「無料体験マッサージ」と「お身体の状態を正確に確認する無料評価」を実施しております。
- 国家資格を保持する専門スタッフがご自宅へ訪問し、関節の可動域や筋肉の状態を評価します。
- 介護保険の限度額を消費しません。今のケアプランを削る必要がありません。
- ご家族の見学・同席も歓迎です。費用はかかりません。
仙台市および周辺地域にお住まいの方を対象に訪問しております。
まとめ
- 食欲低下は「年のせい」ではありません。口の中・飲み込み・便秘・薬・活動量・気持ちを順に確かめる。
- 6か月で2〜3kg以上の体重減少は受診のサイン。週1回、体重を測る習慣を。
- 低栄養は筋肉の減少 → 転倒・骨折・寝たきりにつながります。
- 1回の量を減らして回数を増やす。バランスより、まず食べること。油を足すとエネルギーが増えます。
- 管理栄養士の訪問(居宅療養管理指導)は、介護保険の限度額の枠外です。
※体重減少や食欲不振が続く場合は、必ず医療機関にご相談ください。